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ブルジョワ的な美と倒錯の世界 

2013年8月29日
ヘルムート・ニュートン展 - 「ホワイト・ウーマン」、「スリープレス・ナイト」、「ビッグ・ヌード」(White Women, Sleepless Nights, Big Nudes)

著名な写真家といえば、リチャード・アヴェドン、ブルース・ウェーバー、テリー・リチャードソン、デビッド・ラシャペルなど複数の名があげられ、存命の場合も故人である場合も、その表現スタイルや卓越した技量がすぐに頭に浮かびますが、ヘルムート・ニュートンは別格でしょう。その作品は過去40年以上にわたって、そして彼が2004年に亡くなった後でさえも、おそらく他のどの写真家のものよりも議論の的となり、その名は伝説的なものであり続けています。ニュートンは、これまでになくタフなイメージで女性を撮影したモノクロ写真で社会に政治的公正を問いました。これらはファッションやアート、そして破壊などをテーマに、支配と服従、権利の向上と脆弱性、官能性とフェティシズムなど相反するものを表現しており、シンプルながら思わず引き込まれてしまうような作品となっています。

写真専門の展示スペース「アネンバーグ・スペース・フォー・フォトグラフィー/The Annenberg Space for Photography」では、ニュートンが出した写真集の最初の3冊である「ホワイト・ウーマン」、「スリープレス・ナイト」、「ビッグ・ヌード」からの写真を中心とした回顧展を主催します。これは、ギャラリーにおけるニュートン作品展示会を除くロサンゼルス初の回顧展となります。今回のためにプリントされた作品数は100を超え、中には6フィート(約182センチ)を上回る大きさのものもあります。加えて、ニュートン自身についての映像も2本上映されますが、中でも印象的なものは“Helmut by June(妻ジューンによるヘルムート)”でしょう。これはニュートンの妻によって密かに撮影されたことから、最も信頼のおけるドキュメンタリー・フィルムであり、これによって仕事中のニュートンの魅力的な姿を垣間見ることができ、56年間にわたる夫婦生活についても知ることができるでしょう。このジューン・ニュートンさん(June Newton)自身も評価の高い写真家でありながら、かつ夫であるヘルムートの編集者や、アート・ディレクター、腹心の友、学芸員も務めたのです。ヘルムートにとってジューンさんは、最高のパートナーであり、最もかけがえのない存在でもあったでしょう。

The Annenberg Space for Photography  / Century Park / 2000 Avenue of the Stars
/ +1 213 403 3000 / 9月8日まで 月曜・火曜日 休館 / http://www.annenbergspaceforphotography.org
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