デスクトップ版(PC版)を閲覧中です。

モバイル版へ変更
close
ペン・シティに戻る

ドミンゴとデート

2016年9月12日
マクベス

一味違う夜のデートはいかがですか? ロマンス、ドラマ、感動に満ちたオペラ座の夜は、とびきり上等です。たとえそれが、甘い恋愛モノとは程遠い、興味深くも残忍なシェイクスピアの『マクベス』であっても。とは言っても、破たんした婚姻関係がこんなふうにドラマチックなら、手に手をとってハーモニーを奏でることは必要ないのかも?

屈指のオペラ歌手が奏でるのは、シェイクスピア四大悲劇中の傑作です。プラシド・ドミンゴ(Plácido Domingo)が、ロサンゼルスのドロシー・チャンドラー・パビリオンでジュゼッペ・ヴェルディのオペラ『マクベス』に出演し、マクベスを演じます。かの有名なスペイン人テノール歌手と共演するのは、ロシアのメゾソプラノ歌姫、エカテリーナ・セメンチュク(Ekaterina Semenchuk)。王位への野望が狂気へとつながるこの破滅の物語には、策謀に長けたマクベス夫人が登場します。その役を野心に満ちたしびれる歌声で演じるのが、この歌姫です。

この戯曲をご存じない方は、魔女のような女にそそのかされ、王になれると信じて国王の座に着くスコットランド人将軍を想像するといいでしょう。権力欲の強い妻にけしかけられたマクベスは、王を殺して王座につきますが、結局、疑心暗鬼と恐怖で心の安定を失い、暴君と化してしまいます。フロイト以前に書かれたこの作品は、有形無形の罪悪感を戯曲化したものです。権力への痛烈な批判は時代を超越していることを立証しています。

この舞台を支える制作チームには、指揮者のジェイムズ・コンロン(James Conlon)氏、2015年のヒット作『ヴェルサイユの幽霊』も指揮した監督ダルコ・トレズニヤック(Darko Tresnjak)氏などの面々が参加しています。このチームから、この3時間に及ぶ濃密な新翻案古典スリラーが生まれました。イタリア語での上演ですが、座席の端に英語字幕が表示されます。

2016年9月17日から10月16日まで。

Macbeth / Dorothy Chandler Pavilion / 135 N Grand Ave / Downtown / +1 213 972 8001 / laopera.org

写真 © Valencia Tato-Baeza
このページの先頭へ